kou「コーチに『サッカーノートを書こう』と言われたけれど、何を書けばいいのかわからない」
「子供が『今日の試合楽しかった』としか書かず、意味があるのか不安」
ジュニアサッカーの現場で、
選手や保護者の方からよくこんな相談を受けます。
実は、
サッカーが上手くなる選手とそうでない選手の大きな違いの一つに
「振り返る力(言語化能力)」があります。
サッカーノートは、単なる日記ではありません。
「頭の中の整理整頓」をし、次のプレーの成功確率を上げるための「作戦会議室」です。
この記事では、指導者・審判としての視点も交え、
本当にサッカーが上手くなるための「サッカーノートの書き方」を解説します。
さらに今回は、
印刷してすぐに使える
「学年別サッカーノート・テンプレート(PDF)」を記事の最後で無料プレゼントしています。
「何を書けばいいかわからない」という悩みは、今日で卒業しましょう!
なぜサッカーノートを書くと上手くなるのか?(目的の明確化)
サッカーノートを書く最大のメリットは、
「感覚」を「理論」に変えられることです。
偶然のプレーを「必然」にする
「なんとなく上手くいった」をそのままにせず、
「なぜ上手くいったのか?」を書き出すことで、
次も同じプレーができるようになります(再現性の向上)。
記憶の定着
人間の脳は忘れるようにできています。
週末の試合でコーチに言われたアドバイスも、
火曜日の練習の時には忘れています。
書くことで脳に深く刻まれます。
メンタルの安定
悔しい気持ちや悩みを書き出すことで、
頭の中がスッキリし、次の目標に切り替えることができます。
【コピペOK】低学年~高学年別おすすめテンプレート
「自由に書いていいよ」が一番続きません。
枠組み(フレームワーク)を用意してあげましょう。
低学年(U-8, U-10)向け:まずは「楽しかったこと」から
低学年は「書く習慣」をつけることが最優先です。難しい反省は不要です。
【3つの質問テンプレート】
- きょうの練習(試合)で一番たのしかったことは?
- コーチにほめられたこと、うまくいったことは?
- つぎの練習でやってみたいことは?
高学年(U-11, U-12)~中学生向け:KPT法
ビジネスでも使われる「KPT法」はサッカーノートに最適です。
【KPTテンプレート】
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Keep(よかったこと・続けたいこと)
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例:裏への抜け出しのタイミングが良かった。
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Problem(うまくいかなかったこと・課題)
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例:シュートを外したことよりも、シュートを打つ前に慌ててしまったこと。
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Try(次やること・具体的な解決策)
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例:ボールを受ける前に周りを見ておく(首を振る)。
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コーチはココを見ている!「ダメなノート」と「良いノート」


指導者がノートを見た時、「お、この選手は伸びるな」と思うポイントがあります。
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「今日は試合に負けて悔しかった。次は勝ちたい。」
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(感想だけで、具体的なアクションがない)
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「1対1で抜かれて失点して悔しかった。
相手との距離が近すぎたのが原因だと思う。
次は相手がボールを持った時、ワンアーム(腕一本分)の距離を保つようにする。」 -
(原因の分析と、具体的な「次やること」が書かれている)
ポイント: 「がんばる」「あきらめない」といった精神論だけでなく、
「どうやって?」という具体的な行動を書くクセをつけましょう。
保護者がやってはいけない「3つのNG」


子供がサッカーノートを書いている時、
親御さんの関わり方ひとつで、子供のやる気は0にも100にもなります。
ダメ出しをする
「あのプレーはそうじゃないでしょ」と親が添削するのはNG。
ノートは子供の本音の場所です。否定されると書けなくなります。
字の汚さ・誤字脱字を叱る
ここは国語の授業ではありません。
読める範囲ならOKとしましょう。
内容(考えていること)を評価してあげてください。
強制する
「書きなさい!」と怒られて書くノートに成長はありません。
「書くと上手くなるらしいよ」とメリットを伝え、
書いた時は「すごいね、こんなに考えてるんだ!」と褒めちぎってください。
【応用編】審判目線を持つとIQが上がる
少し視点を変えて、ノートに「審判(ルール)」や「相手チーム」のことを書くのもおすすめです。
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「なぜファウルを取られたのか?」
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「相手のFWはどんな動きをしてきたか?」
自分だけでなく、
ピッチ全体を俯瞰(ふかん)して見る視点をノートに残すことで、
「サッカーIQ(判断力)」が劇的に向上します。
まとめ:サッカーノートは君だけの参考書


サッカーノートは、
書き溜めることで「世界に一冊だけの、君専用の参考書」になります。
スランプに陥った時、
過去のノートを見返すと「自分はこれだけやってきたんだ」という自信にもなりますし、
「あの時はこうやって解決した」というヒントも見つかります。
まずは形から入るのも立派なスタートです。
下記のリンクから、
お子さんの年齢に合ったテンプレートをダウンロードして、
今日からペンを執ってみてください。
まずは1行でも構いません。
頭の中のサッカーを言葉にしてみましょう。
【🎁 無料ダウンロードはこちらです↓】
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[📥 低学年用:わくわくサッカーノート(PDF)]
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質問に答えるだけ!楽しく続けたい子向け
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[📥 高学年・選手用:KPT分析シート(PDF)]
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思考を整理して、本気で上達したい選手向け
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この後に、記入例も書いておきますね。
ぜひ、お子さんと成長を楽しんでくださいね。
【低学年用】わくわくサッカーのーと 記入例
低学年のうちは、ひらがなでも、絵が混ざっていてもOKです。
「書くのが楽しい!」と思えるポジティブな内容を例示します。
【記入例:小学2年生・タケルくんの場合】
Q1. きょうの練習(試合)で、いちばん「たのしかった」ことは?
シュート練習で、ゴールのすみっこに強いシュートが決まったこと!
Q2. コーチにほめられたこと・自分で「すごい!」とおもったことは?
ボールを取られたあと、あきらめないですぐに取り返しにいったこと。
コーチに「ナイスディフェンス!」と言われた。
Q3. つぎのサッカーで、やってみたいことは?
左足でも強いシュートを打てるように練習したい。
💡ここがポイント!
「あきらめないで取り返しにいった」という「姿勢」を言葉にしているのがGoodです。
技術だけでなく、気持ちの面も記録に残すと自信がつきます。
【高学年・選手用】KPT分析シート 記入例
高学年は、ただの感想文にならないように、
「事実」と「次の行動」を分ける書き方を例示します。
【記入例:小学5年生・サイドハーフの場合】
■ Keep(よかったこと・続けたいこと)
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相手のサイドバックが上がった裏のスペースをうまく使えた。
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ファーストタッチを前またぎにして、スムーズにクロスまでいけた。
■ Problem(うまくいかなかったこと・課題)
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守備の時、ボールばかり見てしまって(ボールウォッチャー)、
背後から走り込んできた相手に気づけなかった。 -
失点シーンに関わってしまった。
■ Try(次やること・具体的な解決策)
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ボールがない時、3秒に1回は首を振って周りを見る。
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相手がボールを蹴る瞬間は、自分のマークする相手に体を寄せておく。
💡ここがポイント!
Problem(課題)で「失点した」という結果だけでなく、
「ボールばかり見ていた」という原因を書けています。
さらにTry(解決策)で、「もっと頑張る」ではなく
「3秒に1回首を振る」という具体的なアクションに落とし込めている点が素晴らしいです。
と、いった感じで書いてみてくださいね👍
最後まで読んでいただき、
ありがとうございます!!








